症状は？

• 咽頭(のど)への感染では症状を感じないことが多く、感染拡大の温床になっているといわれています。
• 尿道への感染では、女性の場合は黄や黄緑のおりものが出たり、軽い腫れやかゆみが現れます。男性の場合では尿道のかゆみや熱っぽさから始まり、粘液や黄色の膿が現れます。男女ともに全く症状が無く、気付かないというケースもあります。
• 放置しておくと男性は無精子症、女性は不妊症の原因になります。

当院での検査方法

• リアルタイムPCR法
  病原菌のDNAを増幅して調べる方法です。これまでの検査方法では膣ぬぐい液でないと困難であった検査を尿検査で行うことが出来るように致しました。膣ぬぐい液の採取(おりもの検査)は不要となっております。感度が非常に高く、わずかな菌でも逃しません。

何の検査？

• 淋菌そのものの存在(有無)を調べます。

検体(検査に必要なもの)

• 咽頭淋菌は被検者のうがい液、性器淋菌には被検者の尿を検査致します。

検査の時期

• 感染の機会直後から検査できます。

よくある質問

潜伏期間(症状が出ない時期)はありますか？

病原菌が存在するかを調べる検査ですので、潜伏期間かどうかに関わらず検査は可能です。

性行為をしていないのに感染はしますか？

淋菌はヒトの粘膜から離れると数時間で感染力がなくなる弱い菌で、日光や乾燥、温度の変化、消毒剤で簡単に死んでしまいます。言い換えるならば、粘膜同士が接触する行為、すなわち性行為以外で感染する可能性はほぼゼロということになります。

咽頭(のど)淋菌が陽性でした。症状がないのですが治療は必要ですか？

淋菌が咽頭(のど)に感染した場合は症状が出ることがほとんどありません。しかし、オーラルセックスで相手の性器にうつしてしまいます。陽性が出たら医療機関を受診して頂き、適切な治療を受けるようにしてください。

症状は？

• 女性は特に無症状の事がほとんどで、男性では軽い排尿痛や陰部のかゆみが起こり、尿道からサラサラとした分泌物が現れます。
• 女性のクラミジアは男性に比べると症状が皆無か軽度である一方で、合併症や後遺症が深刻な問題に発展しやすくもあり、不妊の原因としても知られています。
• 咽頭感染では多くの場合は無症状ですが、オーラルの行為によって性器感染に伝播してゆくことが問題といえます。

当院での検査方法

• リアルタイムPCR法
  病原菌のDNAを増幅して調べる方法です。これまでの検査方法では膣ぬぐい液でないと困難であった検査を尿検査で行うことが出来るように致しました。膣ぬぐい液の採取(おりもの検査)は不要となっております。感度が非常に高く、わずかな菌でも逃しません。

何の検査？

• クラミジアそのものの存在(有無)を調べます。

検体(検査に必要なもの)

• 咽頭クラミジアは被検者のうがい液、性器クラミジアには被検者の尿を検査致します。

検査の時期

• 感染の機会直後から検査できます。

よくある質問

潜伏期間(症状が出ない時期)はありますか？

病原菌が存在するかを調べる検査ですので、潜伏期間かどうかに関わらず検査は可能です。

咽頭(のど)クラミジアが陽性でした。症状がないのですが治療は必要ですか？

クラミジアが咽頭(のど)に感染した場合は症状が出ることがほとんどありません。ですが、オーラルセックスをする事により、パートナーの性器にうつしてしまいます。陽性が出たら医療機関を受診して頂き、適切な治療を受けるようにしてください。

症状は？

• 女性では外陰部に、男性では亀頭や包皮などにまずは不快な感じやかゆみが現れます。その後に発熱や倦怠感、リンパ節の腫れ等とともに性器に強い痛みを伴いながら小さな水ぶくれや赤いポツポツが数多く現われます。そしてこの水ぶくれが破れると潰瘍となります。

当院での検査方法

• 視診
  検診ベッドに横になって頂き、医師が視診によって判断いたします。

よくある質問

ヘルペスには何種類かあると聞いたけど？

ヘルペスには1型(HSV-1)と2型(HSV-2)があり、口腔内もしくはその周辺に現れるのが1型であり、口腔ヘルペスです。2型の方は性器や肛門周辺に症状が現れ、ほぼ例外なく性行為の粘膜接触によって感染します。しかし、オーラルの行為によって1型から2型へ伝播するという経路も忘れてはなりません。

症状は？

• 女性では外陰部から肛門や膣内に、男性では亀頭や尿道、陰嚢から肛門周辺に小さな尖ったイボが現れます。やがてはイボが集まって小さなカリフラワー状になります。かゆみや痛みを伴うことがありますが、症状を感じない場合もあります。

当院での検査方法

• 視診
  検診ベッドに横になって頂き、医師が視診によって判断いたします。

よくある質問

尖ったイボが少しづつ増えてるけど、このまま放っておくとどうなりますか？

良性病変であるケースも多いコンジローマはそのため、20～30%は3ヶ月以内に自然治癒するとも言われています。ですが増え続けているとなると、いずれは膣内、尿道や肛門にも広がり続け、悪性病変として重症化する事もありますので早めの治療が必要になります。

症状は？

• エイズの原因ウイルスであるヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染すると、2～4週間後に発熱や頭痛などインフルエンザのような症状が現れることがありますが無症状で経過することもあります。
• 発熱や頭痛などの症状が落ち着くとその後数年は無症状期(無症候性キャリア)となります。
• 数年～10年ほど経過したのちに一部のリンパ球が激減することによってエイズを発症し、著しい免疫機能の低下などが生じます。

当院での検査方法

• 電気化学発光免疫測定法(ECLIA法)
  体を守る働きをする〈抗体〉と、人体への侵入者である病原菌などの〈抗原〉が反応する抗原抗体反応を利用した検査法の一つです。基本的には抗原と抗体は決まった組み合わせでしか反応できないため、そのことを利用し、目的の抗体や抗原を検出します。

何の検査？

• 第4世代HIV検査といわれている、血液(血清)中の抗HIV-1抗体、抗HIV-2抗体及びHIV-1 、p24抗原の同時検出を行います。第4世代検査法は最も新しく、特にp24抗原は感染の機会から約20日後から検出されるようになるため、早期発見に役立つ項目です。

検体(検査に必要なもの)

• 被検者の血液(血清)を検査致します。

検査の時期

• 感染の可能性のあった日から1ヵ月頃～検出され始めます。

よくある質問

症状から感染しているかどうかは判りますか？

残念ながら判りません。HIVの初期症状は熱が出るなどインフルエンザと同じような症状です。他の病気との違いがはっきりしないため、HIV検査が必要です。

なぜ性交渉で感染するのですか？

皮膚に傷がない限りHIVが体内に入ることはありません。しかし性交渉の際に性器や肛門の粘膜に目に見えないくらい小さい傷ができ、そこから精液や膣分泌液、血液を介してHIVが侵入しやすくなります。性器や肛門などの粘膜はHIVを吸収しやすいと言われております。

陽性かもしれないと思うと怖くてHIV検査を受けられないのですが…？

HIV(エイズ)の治療はとても進歩しています。HIVに感染していても早期に発見し適切な治療を受ければ、現代では死に至ることはありません。

症状は？

梅毒は発症してから経時的に様々な症状が現れるのが大きな特徴の病気です。
また、症状が現れたり消えたりを繰り返すこともあります。
梅毒の進行は大きく3段階に表されます。

• 第1期
  感染後約3週間で感染生じた粘膜や皮膚(性器、肛門、口など)に、できもの/しこりただれ等ができます。治療しなくても、数週間で症状は消えます。実際には痛みや痒みなどを伴わない、気が付かないケースが多くあります。脚の付け根のリンパ節が腫れることもあります。
• 第2期
  第1期の症状が一旦消えた後に、1~3か月経つと、手のひらや足の裏など全身に発疹やブツブツができます。治療しなくてもまた、数週間~数ヶ月で症状は消えます。
• 潜伏梅毒
  症状がないまま何年も経過することがありますが、皮膚や内臓で病気は静かに進んでいます。
• 第3期(後期梅毒)
  数年〜数10年後に、心臓、血管、神経の異常が現れることがあります。

当院での検査方法

以下の2種2段階の検査をし、総合判定を行います。

• 脂質抗体検査(RPR)及びTP抗体検査(供にラテックス凝集法)
  表面に抗原または抗体を吸着させたラテックスビーズを用いて作製されたラテックス試薬によって、それらに特異的な抗体または抗原を検出する方法です。

何の検査？

• 脂質抗体検査(RPR)
  梅毒に感染して2～4週間経過すると非トレポネーマ抗体が増えてきます。この非トレポネーマ抗体を測定する検査です。
• TP抗体検査
  TP抗体とは梅毒の病原菌(トレポネーマ・パリダム：TP)が体内に侵入した際に作られる抗体です。感染歴がある方は治療をしていても陽性(+)と出る検査です。

検体(検査に必要なもの)

• 被検者の血液(血清)を検査致します。

検査の時期

• 感染の可能性のあった日から2～3ヶ月後に検出され始めます。

よくある質問

脂質抗体検査(RPR)のみが陽性(+)と出ましたが梅毒に感染しているのでしょうか？

生物学的偽陽性(BFP)もしくは梅毒感染初期の際に陽性反応が現れます。脂質抗体検査(RPR)が陽性(+)でTP抗体検査が陰性(-)であった場合は、感染の総合判定として陽性(+)という判断が下されるのが一般的です。また、当院ではTP抗体検査のみが陽性(+)であった場合は、感染の総合判定として陰性(-)という判断を下しています。
これは過去に梅毒にかかって治療が済み、抗体保持者となった場合にはTP抗体検査のみで陽性反応が現れるからで、現在の梅毒感染を現わすものではないという結果に基づくものです。

梅毒はキスで感染しますか？

可能性はあります。梅毒の病原菌は精液・膣分泌液・血液だけではなく症状があるアザやしこり、湿疹などの病変部にも存在します。病変部は口唇や口内などにもできることがあり、唾液からうつる可能性も指摘されておりますのでキスにも注意が必要です。

梅毒のような症状があるのですが…？

梅毒の症状は他の病気の症状と共通していることが多いため、症状だけで梅毒かどうかを判断するのは非常に困難です。気になる症状がある場合は自己判断はせず、必ず医療機関を受診してください。

症状は？

• 一過性感染として、主に免疫系の発達した成人が感染した場合に認められます。
• このうち約30％が急性肝炎を発症するとされており、具体的な症状としては1～6か月の潜伏期間後全身の倦怠感、食欲不振、悪心、嘔吐などの症状が現れ、これに引き続いて黄疸、褐色尿などが出る事もあります。

当院での検査方法

• 電気化学発光免疫測定法(ECLIA法)
  体を守る働きをする〈抗体〉と、人体への侵入者である病原菌などの〈抗原〉が反応する抗原抗体反応を利用した検査法の一つです。基本的には抗原と抗体は決まった組み合わせでしか反応できないため、そのことを利用し、目的の抗体や抗原を検出します。

何の検査？

• 血液(血清)中のHBs抗原の検出を行います(B型肝炎ウイルス感染症の診断補助)。

検体(検査に必要なもの)

• 被検者の血液(血清)を検査致します。

検査の時期

• 感染の可能性のあった日から2～3ヶ月後に検出され始めます。

よくある質問

B型肝炎のワクチンを打っていますが検査は可能ですか？

HBs抗原を調べる検査ですのでB型肝炎のワクチンによる抗体の影響は受けません。ワクチンの効果があれば感染はしませんので検査を受ける必要はないと思われます。

症状は？

• 女性が発症すると、炎症に伴って外陰部や膣にかゆみや灼熱感が生じます。外陰部の腫れや排尿障害、おりものの増加やヨーグルト状や酒粕状の白い分泌液がみられることもあります。
• 男性の発症では違和感や痒みが現れ、亀頭や冠状溝(カリ)に赤みや小さな盛り上がり、水ぶくれ、白い苔のようなものが生じたり、皮膚の表面がえぐれたり、ふやけたりします。

当院での検査方法

• サンドイッチELISA法
  サンドイッチ、つまり「具」を2枚の「パン」で挟むように、目的の物質を捉まえる方法です。ここでの「具」は血液中のカンジダ抗原です。「パン」はカンジダ抗原にのみ結合する抗体です。

何の検査？

• カンジダの細胞壁の主な構成成分の多糖体であるマンナンを検出します。マンナンは血液中では大部分が抗体などと結合して存在しているため熱処理などを行って結合を離した状態で検出します。

検体(検査に必要なもの)

• 被検者の血液(血清)を検査致します。

検査の時期

• 感染の機会直後から検査できます。

よくある質問

カンジダ陽性(+)でしたが症状がありません。医療機関を受診するべきでしょうか？

カンジダ菌はもともと人の体内にある菌です。おりものの変化やかゆみなど何らかの症状がなければ、治療の必要はありません。

症状は？

• 女性の発症では強い悪臭がする白色から黄色の泡状のおりものが大量に出ます。陰部のかゆみがあり、性交時や排尿時に痛みを生じます。それらの症状がないこともあります。治療をせずに放っておくと不妊症、早産、流産の原因になることもあります。
• 男性では症状がないことが多く、症状があっても排尿時の痛みや頻尿程度です。前立腺炎を起こすこともあります。

当院での検査方法

• リアルタイムPCR法
  病原菌のDNAを増幅して調べる方法です。これまでの検査方法では膣ぬぐい液でないと困難であった検査を尿検査で行うことが出来るように致しました。膣ぬぐい液の採取は不要となっております。感度が非常に高く、わずかな菌でも逃しません。

何の検査？

• 尿中の膣トリコモナスDNAの検出をおこないます。診断に有用とされている培養法では結果を得るまでに1週間以上を要してしまいます。本法では高感度かつ迅速な確定診断を提供できます。

検体(検査に必要なもの)

• 被検者の尿を検査致します。

検査の時期

• 感染の機会から24時間以上経過していれば検査できます。

よくある質問

男女問わず尿での検査は可能ですか？

今回の検査試薬は膣ぬぐい液だけではなく尿での検査が可能です。よって男女問わず検査を受けることができます。

症状は？

• 女性では主に性器周辺のかゆみや痛み、おりものの増加といった症状が見られ、子宮頸管炎や骨盤内炎症性疾患などの原因にもなりますが多くの場合が感染をしても無症状となります。
• 男性では性器にかゆみを感じたり、尿道から膿が出たりなど、クラミジア感染症によく似た症状が現れます。感染してから症状が出るまでの潜伏期間は1～5週間程と言われています。

当院での検査方法

• リアルタイムPCR法
  病原菌のDNAを増幅して調べる方法です。これまでの検査方法では膣ぬぐい液でないと困難であった検査を尿検査で行うことが出来るように致しました。膣ぬぐい液の採取は不要となっております。感度が非常に高く、わずかな菌でも逃しません。

何の検査？

• 尿中のマイコプラズマ・ジェニタリウムDNAの検出をおこないます。確立した診断法や体外診断用医薬品がないことによって薬剤耐性菌が増加、高頻度での症状の持続・再発をきたすことが問題になっております。本法では高感度かつ迅速な確定診断を提供できます。

検体(検査に必要なもの)

• 被検者の尿を検査致します。

検査の時期

• 感染の機会から24時間以上経過していれば検査できます。

よくある質問

マイコプラズマは完治しますか？

マイコプラズマ性感染症には2クールの抗生物質投与で治療されます。この治療法によりマイコプラズマジェニタリウム感染の80％～90％が完全に治癒されます。

マイコプラズマを放置するとどうなりますか？

放置していても自然治癒は期待出来ず、男女とも深刻な健康被害につながる可能性があります。骨盤内炎症性疾患、早産や流産など妊娠への影響、HIV感染のリスク増加などがあげられます。